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コラム

家族信託 2021/07/11

生命保険信託とは?

生命保険信託

生命保険信託とは何か?

生命保険信託とは、生命保険契約における保険金の支払いを、信託銀行等に「信託」するものです。

【イメージ】

まず、生命保険会社に「私が死んだら生命保険金は、信託銀行に渡してください。」という生命保険契約をします。
次に、信託銀行に「私が死んだら、生命保険会社に生命保険金を請求し、そのお金を毎月〇〇万円ずつ〇〇宛てに振り込んでくださいね。」という信託契約をします。

生命保険信託の仕組み

生命保険信託の図

【登場人物】
・生命保険会社
・お客様(委託者)
・信託銀行(受託者)
・生命保険金を渡したい人(受益者)
・受益者がお客様より先に亡くなったときのための受取人(第2受益者)

【手続きの流れ】
①生命保険契約
お客様が生命保険会社と生命保険契約を結びます。

②信託契約
委託者は、受託者と信託契約を締結し、保険金請求権を信託します。
この契約において、保険金を渡したい相手(第一受益者)や財産の支払い方法を決めます。
また、第一受益者がお亡くなりになった後に財産の支払いを受ける権利を引き継ぐ人(第二受益者)や財産の一部払出しや支払条件の変更等を行う方(指図権者)、信託が終了した際に残った財産を受け取る方(残余財産帰属権利者)を決めておくこともできます。

③死亡保険金の請求
生命保険の契約者(委託者)がお亡くなりになったら、信託銀行等(受託者)は生命保険会社に死亡保険金を請求します。

④保険金の支払い
請求を受けた生命保険会社は、信託銀行等(受託者)に保険金を支払います。

⑤生活資金等の振込み
信託銀行等(受託者)は、生命保険の契約者(委託者)が生前に定めたご親族等(第一受益者)に、予め決められた方法により金銭を支払います。
生前に定めたご親族等(第一受益者)が障がいをお持ちの方や認知症の方、あるいは未成年者であり、財産の管理が難しい場合などで指図権者を定めている場合、指図権者の指示を受けて、保険金を支払います。

生命保険信託のメリット、デメリット

【生命保険信託のメリット】
「誰に」あげるかだけでなく、「いつ」「どのように」といったお金の渡し方まで予め指定できる点がメリットとなります。

具体的には以下のような点がメリットになります。

1.残された家族に大金が一度に渡らないよう分割して届けることができる。
2.受取人が未成年者の場合に、成人するまで待ってからお金を渡すことができる。
3.まず母に毎月渡し、母が亡くなったら次は父、というようにお金を渡す順番を決めておくことができる。

【生命保険信託のデメリット】
1費用がかかる
生命保険信託は、通常の生命保険への加入の他に、「信託契約」を締結することが必要となります。
したがって、信託契約時と信託開始後に信託銀行などに対して手数料がかかります。

2.信託できるのは金銭のみに限られる
生命保険信託により信託できるのは「保険金請求権」という金銭債権に限られるので、不動産や株式などを信託したい場合は、別途家族信託契約をするか、遺言書を作成する必要があります。

生命保険信託と生命保険は何が違う?

1.分割払いの可否
一般的な生命保険では保険契約に従い、被保険者が亡くなった後に保険会社が受取人へ保険金を一括で渡すことになります。
これに対し生命保険信託は、保険契約及び信託契約に従い、保険金を一括で渡す他、毎月1回、1年に1回のように分割して渡すことができます。

2.2世代先まで受取人を指定することの可否
一般的な生命保険では、1代先までしか受取人と指定できません。
これに対し生命保険信託は、受益者につき、第二受益者、第三受益者、残余財産を受け取る人を定めることもできます。
例えば、まずAへ毎月10万円ずつ交付し、Aが亡くなった後にまだ保険金が残っていればBへ毎月5万円ずつ交付し、Bも亡くなったら残っている保険金は全てCが取得するというような設計をすることも可能となります。

3.親族以外の第三者(慈善団体等)に渡すことの可否
一般的な生命保険においては、原則として受取人につき配偶者または二親等以内までの親族と制限されています。
これに対し生命保険信託を利用すれば、慈善団体等の第三者を受益者として指定することもできます。

生命保険信託の利用を検討すべきケースとは

1.認知症の親の面倒を見ているケース
認知症の親の面倒を見ている場合に、もしも子が親より先に死亡したときに備えて、認知症の親が安心して生活できるよう保険金を使いたいとき。

2.知的障がいのあるの子がいるケース
知的障がいのあるの子がいる親が先に死亡した場合に、生活費や教育費に保険金を確実に使ってほしいとき。

3.未成年の子どもを母(又は父)1人で育てているケース
シングルマザー(シングルファザー)家庭で、子が成人するまでに万が一のことがあれば、生活費や教育費に保険金を確実に使ってほしい

生命保険信託を取り扱う生命保険会社

生命保険信託を取り扱っている銀行はまだまだ一部です。
少しずつ増えていますが、取り扱い先を紹介しておきます。

プルデンシャル生命保険
第一生命保険
ソニー生命

信託にかかる費用

かかる費用は、生命保険会社に払う生命保険契約の手数料の他、信託銀行等に払う信託設定時の手数料、信託期間中の管理手数料などがかかります。

【具体例】
1.第一生命保険
第一生命保険の契約者兼被保険者が利用できるみずほ信託銀行の生命保険信託「想いの定期便」という商品の場合、死亡保険金1,000万円以上が対象で、手数料は以下の通りです。

・信託契約締結時:55,000円(税込)
・金銭信託設定時:死亡保険金の2.2%(税込)、金銭信託を設定しない場合は110,000円(税込)
・金銭信託設定時の運用期間中の信託報酬:年22,000円(税込)+信託金の元本×(下限年0.01%~上限年6%)

2.プルデンシャル生命保険
プルデンシャル生命の契約者兼被保険者が利用できるプルデンシャル信託の生命保険信託の場合は以下の通りです。

・信託契約締結時:5,500円(税込)
・金銭信託設定時:保険金総額の2.2%(税込)、一括交付の場合は110,000円(税込)
・金銭信託設定時の運用期間中の信託報酬:年22,000円(税込)

 

 

 

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