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コラム

家族信託 2021/05/14

家族信託とは?【初心者向け】

家族信託 イメージ

家族信託って要するにどういうこと?

家族信託を活用すべき3つのケース

家族信託は、組み合わせ次第で無限に手法をつくることができます。
しかし、それでは自分の家族にどのように使ったらいいのか、わからなくなってしまいます。
そこで、家族信託を活用すべき代表的な場面を、次の3つのパターンに分けて解説していきます。

  1. 認知症対策
  2. 数次相続対策
  3. 共有トラブル対策

 

認知症対策のための家族信託のイメージ

【認知症対策のために家族信託が有効な理由】
親が認知症なると次のような問題が生じてしまいます。

  • 預金が下ろせなくなるので、生活費や施設代の支払いに困る。
  • 不動産の管理、賃貸、売却などができなくなる。
  • 生前贈与などの相続税対策ができなくなる。

このような状態を「資産凍結」といいます。
家族信託を使えば、この資産凍結状態を回避することが可能になります。

 

【典型例】
実家で1人暮らしの母が、娘に対して、「自分が施設に入ることになったら、入居費などに充てる目的で、自宅を売却してほしい。」と希望しているケースで考えてみます。

【イメージ】
この場合に家族信託を使うと、次のようなイメージになります。

私の財産をあなたに託します。
だから、私のことを頼みます。
私が施設に入ることになったら家を売ってくださいね。

 

【登場人物】

委託者(託す人):母
受託者(託される人):娘
受益者(利益を得る人):母

 

認知症対策のための家族信託では、通常、委託者と受益者は同一人物にします。
これは税金対策のためです。
信託では、税金は受託者ではなく「受益者」に課税されます。
受益者を委託者と同一人物とすれば、所有者は娘に変わりますが、税金面では課税対象者は母のまま変わっていないと扱われるため、贈与税や不動産取得税、譲渡取得税、所得税をかけずに済むのです。

数次相続対策のための家族信託のイメージ

【数次相続対策のための家族信託とは?】
数次相続対策のための家族信託とは、自分が亡くなった後、あらかじめ決めた人に、複数世代にわたって遺産を承継することができる信託のことをいいます。

【数次相続対策のための家族信託が遺言よりも有効な理由】
あらかじめ決めた人に遺産を承継できる点では遺言と同じです。
しかし、遺言は1代先までしか承継する人を決められないのに対し、家族信託を使えば何代にも渡って誰に遺産を承継させるかを予め指定することが可能になります。

【典型例】
子供のいない夫婦で、自宅兼アパートの所有名義人である夫が、「自分が亡くなったら、アパートの賃料収入は妻に取得させたいが、妻亡き後は、最終的に自分の弟の子(甥)に相続させたい。」と希望しているケースで考えてみます。

【イメージ】
この場合に家族信託を使うと、次のようなイメージになります。

私の財産をあなた(甥)に託します。
最初は、私のことを頼みます。
私が亡くなったら、次に妻のことを頼みます。
妻も亡くなったら、財産はあなた(甥)に譲りますね。

 

【登場人物】

委託者(託す人):夫
受託者(託される人):甥
当初受益者(最初に利益を得る人):夫
第2次受益者(次に利益を得る人):妻
帰属権利者(最終的に取得する人):甥

 

アパートの家賃収入がもらえる人を、「自分が死亡したら妻」、「妻も死亡したら甥」へと2代先まで指定する信託契約です。
遺言では2代先のことは決めることはできません。
しかし、受益者連続型の家族信託を使えば、それが可能になるのです。

【注意点】
1、期間制限
受益者連続型信託には期間の制限があります。
信託がされた時から30年を経過した後は、受益権の新たな承継は1度しか認められません

信託法第91条
当該信託がされた時から三十年を経過した時以後に現に存する受益者が当該定めにより受益権を取得した場合であって当該受益者が死亡するまで又は当該受益権が消滅するまでの間、その効力を有する 。

 

例えば、当初受益者の他、第2受益者、第3受益者を定めたとします。
当初受益者が30年以上生きた場合は、第2受益者までしか承継されません。
これに対し、当初受益者が30年経過する前に死亡した場合は、30年経過時には既に第2受益者が受益権を承継しているため、第3受益者まで受益権を承継させることができます。

 

2、相続税
死亡により受益権が移る度に相続税が課されます。
例えば、当初受益者の他、第2受益者、第3受益者を定めたとします。
この場合に当初受益者が死亡すると、第2受益者に相続税が課税されます。
その後、第2受益者が死亡すると第3受益者に相続税が課税されます。

 

3、遺留分
以前は第2受益者以降は遺留分の主張ができなくなるとする見解もありました。
しかし、平成30年9月12日の東京地裁判決により「遺留分を無視した受益者連続型信託契約は公序良俗に反しているため無効である」という判決を下しました。

これは最高裁判所の判例ではなく、地方裁判所レベルでの裁判例ですが、現時点では2次相続以降も遺留分侵害額請求の対象となる前提で設計を進めるべきだ、ということが言えます。

共有トラブル回避のための家族信託のイメージ

【共有状態だと何が問題なのか】
不動産が共有状態になっている場合、その不動産の管理や処分を行う上で次のような問題が生じます。

  • 共有者全員の意見が合わないと不動産全体を売却したり大規模修繕ができない。
  • 共有者に相続が生じると共有者が多くなり、連絡のつかない人も出てくる。
  • 固定資産税や管理費の負担方法でもめる。

 

家族信託を使えば、共有状態を解消して誰か1人の単独所有にして管理を任せることもできます。さらに、家賃などその不動産から得られる収益をどう分配するかも予め決めておくこともできます。

 

【典型例】
先代から相続した賃貸アパートを、兄弟5人の共有名義で所有しています。
兄弟全員とも高齢で、子供も多いため、このままでは5人のうち誰かが亡くなったときに、共有者が多くなってしまい、建替えや大規模修繕、売却をしようとしても困難になる危険がありました。
そこで、「長男の子1人の名義にしておきつつ、家賃収入は5人均等に分けたい。5人とも亡くなったら売却してほしい。」と希望しているケースで考えてみます。

 

【イメージ】
この場合に家族信託を使うと、次のようなイメージになります。

私達の財産をあなた(長男の子)に託します。
最初は、私達5人のことを頼みます。
私達のうち誰かが亡くなったら、次にその相続人のことを頼みます。
5人とも亡くなったら、売却してくださいね。

 

【登場人物】

委託者(託す人):兄弟5人
受託者(託される人):長男の子
当初受益者(最初に利益を得る人):兄弟5人
第2次受益者(次に利益を得る人):兄弟5人の相続人

 

共有不動産を売却したり、建替えや大規模修繕をするには共有者全員で行う必要があります。
共有者のうち、1人でも誰かが反対すると売却等ができなくなってしまいます。
家族信託を利用して、誰か1人の名義にしておくことで、売却したり、建替えや大規模修繕の必要が生じた場合にその人1人の判断で実行できるため、無用な共有者間のトラブルを防ぐことができるのです。

 

 

 

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