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コラム

遺産整理相続放棄 2022/02/08

【令和5年4月27日施行】相続土地国庫帰属法とは?

相続土地国庫帰属法

相続土地国庫帰属法の概要

令和3年4月、いらない土地を手放したいと考える方のニーズに応えるために、相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律(以下「相続土地国庫帰属法」という。)が成立されました。
実際に法律の効力が生じるのは「令和5年4月27日から」になります。

相続土地国庫帰属法は、相続により土地の所有権を取得した者が一定の負担金を収めてその土地を国に帰属させることができる制度になります。

しかし、無条件に帰属を認めてくれるというわけではありません。
土地の維持・管理には、当然、費用や労力がかかるので、モラルハザードが発生するおそれを考慮して、厳しい条件を定めています。

この条件とはどのようなものがあるのか、以下解説致します。

申請人となることができるのは誰?

1.申請人となることができる人

申請人となることができるのは「相続又は相続人に対する遺贈」により「土地」の所有権を取得した人に限ります。

 

2.申請人となることができない人

「売買」「贈与」により土地を取得した人は対象外です。
また、遺贈により「法定相続人以外の者」が取得した場合、その受遺者は申請人となることができません。

3.不動産を複数人が共有している場合

では土地が数人の共有状態の場合、1人で申請できるのでしょうか?
結論から申し上げますと、共有者のうち1人だけで申請することはできません。
申請は共有者全員が共同して行うときに限りすることができることになっているからです(相続土地国庫帰属法2条2項)。
たとえ共有者のうち相続以外の原因により持分を取得したものがいる場合でも、その者を含めて共有者全員で共同して申請しなければなりません。

対象となる土地は?

相続土地国庫帰属法では、以下のうち1つでも該当する土地は対象外としています(相続土地国庫帰属法2条3項、5条)。

  1. 建物がある土地
  2. 担保権又は使用及び収益を目的とする権利が設定されている土地
  3. 通路など他人により使用されている土地
  4. 土壌汚染対策法に規定する特定有害物質により汚染されている土地
  5. 境界が明らかでない土地、その他の所有権の存否、帰属又は範囲について争いがある土地
  6. 崖がある土地のうち、管理に過分の費用又は労力を要するもの
  7. 地上に、土地の通常の管理又は処分を阻害する工作物、車両又は樹木その他の有体物がある土地
  8. 地下に、除去しなければ土地の通常の管理又は処分ができない有体物が存する土地
  9. 隣の土地の所有者との争訟によらなければ使用できない土地
  10. その他、通常の管理又は処分をするに当たり過分の費用又は労力を要する土地

 

10項目も並んでいますが、一言でいうと「争いがなく、抵当権などの担保権や建物もない真っ白な更地」と言うことできます。

 

費用は?

所有者である承認申請者の負担としては以下の3つがあります。

  1. 土地を相続土地国庫帰属法の対象に該当させるための費用
  2. 申請書類提出の際に払う手数料
  3. 承認後に払う負担金

 

1.土地を相続土地国庫帰属法の対象に該当させるための費用

例えば建物が建っている場合には建物の解体、境界が定かではない場合には境界の確定をさせる必要があります。

2.申請書類提出の際に払う手数料

申請時での手数料については、どの程度調査を行うかが現時点では定かではないので現段階では不明です。
ただ、土地の土壌汚染調査を行う場合は数十万単位での費用がかかることが予想されます。

3.承認後に払う負担金

審査を経て法務大臣の承認を受けた者は、土地の性質に応じた標準的な管理費用を考慮して算出した10年分の土地管理費相当額の負担金を納付することになっています(相続土地国庫帰属法10条)。

費用の詳細はこれから「政令」で定められるとしていますが、現段階では不明です。

国庫帰属への流れ

国庫帰属への流れは以下のよういなります。

  1. 法務局に承認申請
  2. 法務局での審査
  3. 申請書による負担金の納付
  4. 国庫帰属

 

1.法務局に承認申請

承認などの権限は法務大臣にあるとされていますが実際に手続きを行うのは、対象となっている土地を管轄する法務局になります。

2.法務局での審査

書類が提出され手数料が納付されたら、承認審査に対する審査が行われます。
必要な場合は現地及びその周辺の実地調査を行います。

正当な理由がないのに 調査に応じないときは、申請が却下されることがあります(相続土地国庫帰属法第4条第1項第3号)。
また、調査妨害等をすると6月以下の懲役または30万円以下の罰金の罰則処分の規定もあります(相続土地国庫帰属法第17条)。

3.申請書による負担金の納付

土地の種目ごとにその管理に要する十年分の標準的な費用の額を考慮して政令で定めるところにより算定した額の金銭を負担金として納付しなければなりません(相続土地国庫帰属法第10条)。

なお、負担金の額の通知から30日以内に負担金の納付がなかった時には承認は取り消されます(相続土地国庫帰属法第10条3項)。

4.国庫帰属

負担金を納付したときをもって土地の所有権は国庫に帰属されることになります。

まとめ

以上が相続土地国庫帰属法の解説となります。

今後定められる政令において具体化されることも多いため、まだまだ不明な部分がたくさんあります。

とはいえ、はっきりしている部分だけ見ても適用される土地が限定的であり、申請者の金銭的負担が大きいため使いづらい制度になるのではないかと懸念されます。

相続土地国庫帰属法に該当するような土地は売却した方がプラスになる場合も十分ありえます。
相続放棄など他の制度もあるため、司法書士や不動産業者などに相談し、十分に比較検討した上でどうするかを決められることをお勧め致します。

 

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